まずはペンに慣れましょう。適当なペン軸と、これぞと思うペン先がみつかったら、ペン先を深くいっぱいにペン軸にとりつけましょう。
ペン先は、ペン軸にしっかりと固定しましたか。もしグラグラうごくようでは失格です。ペン軸をとりかえてください。
ペン軸はかるく握ります。べつに正しいペンの持ちかたというのはありませんが、はじめにへんなくせをつけるとなかなかなおりにくいものです。こせこせした線をひかないよう、どんな線でもスラスラ自由にひけるよう、そして長時間ペンを使っても、手首がつかれたり、指がいたくなったりしないようなペンの持ちかたを自分で研究してください。
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(1)『斜線』の練習
まず斜線の練習です。
右ききの人なら、左から右へ、一本一本ていねいに引いてください。この場合、手首を動かすのではなく、ペンと手首は固定したまま、 ひじから先を動かす気持ちで引くときれいに引けます。この時ペンを握っている手首の一部を紙にくっつけ、ペン先にかかる力を調節します。
はじめは線の長さが5センチくらいから始め、描きなれるにしたがって10センチくらいにのばしていきます。
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ヨコ線がいろんな角度からきれいに引けるようになったら、タテ線も練習してください。
タテ線の場合、5センチぐらいの長さなら手首は動かさずに、ペンを持つ指だけの動作で引くようにします。
劇画では、スミ絵のように毛筆を使ってぼかすことができません。画面の暗いところ、やや明るいところなど、濃淡はすべて線の重ね合わせで表現されます。したがって斜線を重ねるテクニックは、あらゆるところに使われます。なん枚もなん枚も紙を斜線でうめて練習しましょう。
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〈斜線を引くときの注意点〉
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1.
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線は曲がらないこと。あくまで直線であるように。線と線の間かくをそろえよう。 |
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2.
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線を引きっぱなしにしない。線のおわりを止めるこころもちで。
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3.
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線の太さ、またインクの濃さが、線のはじまりからおわりまで一定になるように。 |
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(2)『曲線』の練習
斜線の引きかたのコツがわかったら、あわせて曲線の練習をしましょう。
劇画にかぎらず、すべての画面が、直線と曲線によって構成されていることはご存知でしょう。そして、その2種類の線のうちでも量的にみると、大多数が「曲線」であるわけです。ですから、劇画を描くということは「曲線」を描くといっても過言ではありません。それだけに曲線をうまく描きこなすことがとくに大切であるわけです。
右に劇画の二コマがあります。
よく見ると、その中にあらゆる曲線が描きこまれています。なだらかなカーブ、円、S字形、ジグザグ、だ円、などなど。いろんな曲線がつながり組み合わされて、ものの形をつくっているのです。
曲線の基本は“円”すなわちマルです。
まず直径5センチくらいの円を描いてみましょう。
円を描くときは、手首は動かさずに、ペンを持つ指の動きで描くようにします。ちょうど文字を書くときと同じ要領です。
右まわりで描いたら、つぎは左まわりで描いてみましょう。
ペンがぐるっと一周してくるあいだ、ペン先が紙にひっかかったりしませんでしたか。ペン先がひっかかる場合は、少しペンを持つ角度をかえてみましょう。
スラスラと描けるようになったところで、大きな円から、小さな円まで、いろんな円を練習しましょう。
円がひととおり描けるようになったら、 ひらがなの“いろは”(48文字)を描いてみるのもいい練習になります。ひらがなというものは、あらゆる曲線でつくられているので、これがきれいに描けるようになれば、そうとうペンを使いこなしているということになります。くりかえして、ペン先がひっかからなくなるまで練習しましょう。
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〈曲線を描く注意点〉
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1.
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一定の力で、一定の太さで、正確な線が描けるように気をつけます。 |
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2.
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線のアクセント(強弱)は自然につくもの。
始めからアクセントをつけようとするのはペンのひっかかりのもと。 |
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3.
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どうしてもペンがひっかかる場合は、一度ペン先をちがう種類ととりかえてみよう。
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(3)ペン入れの練習
練習に練習を重ねて、エンピツと同じようにペンを使いこなせるようになってください。
劇画の画面は、一本の線ではじまり、最後の一本の線でおわる“線の集まり”で表現されています。一本一本の線はいっしょうけんめいひかなければなりません。一本の線をいいかげんにひくと、それが集まったとき、いいかげんな劇画になってしまします。
ペンに十分なれ、思いどおりの線がスラスラひけるようになってきたら、つぎはエンピツ・デッサン上からペンでなぞっていきましょう。そのことを“ペン入れ”といい、劇画を描くうえの清書です。
はじめのころは、エンピツの線の上でさえ、ぴったりと描くのはむずかしいものです。 |
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